こんにちは、ちゃぴっとです。
ニュースで見る日経平均株価は、その日の上げ下げが中心です。でも、1年ごとに振り返ると、日々のニュースだけでは気づきにくい動きも見えてきます。
今回は、2022年から2026年までの5つの年を振り返ります。2026年はまだ年の途中なので、11月2日の終値までを対象にしています。「終値」は、その日の取引が終わった時点の値です。
年末の数字が前年より上がっていても、その途中では大きく下がっている年があります。終点の数字と、そこまでの道のりを分けて見てみましょう。
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リンク先では「INDEX:NKY」を対象に、表示期間を変えて過去の値動きを確認できます。この記事用に期間を固定したリンクではないので、閲覧時の表示期間や価格は本文と異なる場合があります。2026年の解説と照らし合わせるときは、11月2日までをご覧ください。
年ごとに表示を切り替える際は、縦軸の目盛りにも注目です。同じくらいの大きさの上下に見えても、実際に動いた金額や割合が同じとは限りません。
2022年:上下を繰り返し、年末は前年末を下回った
2022年の年末終値は26,094.50円。2021年末からは9.37%の下落でした。
ただ、1年間ずっと下がり続けたわけではありません。春に下がったあとも、夏にかけて戻すなど、上昇と下落を繰り返しました。年間の「マイナス」という結果だけでは、途中で何度も持ち直した様子までは分かりません。
日経の公式振り返りでは、主要国が物価上昇を抑えるために金融引き締めを進め、景気減速への懸念が強まったことなどが背景に挙げられています。金融引き締めとは、金利を上げるなどして、お金を借りたり使ったりする勢いを抑える政策です。12月には日銀の金融緩和の修正もありました。(2022年12月の公式リポート)
こうした出来事は当時の市場を理解する手がかりですが、個々の日の値動きを一つの理由だけで説明できるわけではありません。
2023年:前半に水準を切り上げ、3万円台で年を終えた
2023年の年末終値は33,464.17円。前年末比は28.24%の上昇でした。
前半に大きく水準を切り上げ、その後は上下しながら、年末も3万円台を保ちました。年の前半と後半では、値動きの様子が違います。「年間で上がった」という結果を知ったうえで、どの時期に上昇が進んだかを見ると、その年の特徴をつかみやすくなります。
日経の公式リポートは、東証による企業の資本効率改善への働きかけや、年間で見た円安傾向を背景に挙げています。資本効率の改善とは、企業がお金や資産をどう使い、利益や企業価値につなげるかを見直すことです。(2023年12月の公式リポート)
2024年:夏の大きな下落を経ても、年末ではプラス
2024年の年末終値は39,894.54円で、前年末比は19.22%の上昇です。
一方で、7月には終値で4万2,000円台だった日経平均が、8月には3万1,000円台まで下がる場面がありました。その後は戻し、年末は3万9,000円台で終えています。
「年間では約19%上昇」という数字だけを見ると、夏の大きな下落を見落としてしまいます。長期で保有するときも、年末の結果だけでなく、途中でどのくらい値動きがあったかを考える材料になりますね。
日経の公式振り返りでは、前半のAI・半導体関連株の上昇や企業改革、後半の下落局面、企業の自社株買いなどが整理されています。これらは当時の市場背景として捉え、値動きとの因果関係を単純に決めつけないようにしたいところです。(2024年12月の公式リポート)
2025年:春の安値から持ち直し、年末は5万円台
2025年の年末終値は50,339.48円。前年末比は26.18%の上昇でした。
春には大きく下落しましたが、その後は持ち直し、年末は5万円台でした。春の下落だけを見るか、年末の結果だけを見るかで、同じ年でも印象が変わります。
日経の公式リポートでは、前半は米国の関税政策をめぐって値動きが荒くなり、後半はAI需要への期待や半導体関連株の上昇が目立ったと振り返っています。(2025年12月の公式リポート)
この年に持ち直したという事実から、今後も下落のあとに同じ速さで戻るとは言えません。過去を振り返るときは、その後の結果を知っているからこそ簡単に見える部分にも気をつけたいですね。
2026年:前年末より高くても、6月の高値からは下落
2026年は、11月2日までの途中経過です。その日の終値は63,081.86円で、2025年末からは25.31%の上昇となっています。
一方、6月25日の終値は72,366.34円でした。11月2日はその水準から12.83%低い位置にあります。つまり、「前年末より上がっている」と「6月の高値からは下がっている」は、どちらも成り立ちます。比べる出発点が違うからです。
6月の日経公式リポートは、AI・半導体への期待が続いたことなどを当時の上昇の背景として挙げています。これは6月の市場についての説明であり、その後11月までの下落の理由を示すものではありません。(2026年6月の公式リポート/11月2日の終値を確認した日経平均の公式ページ)
2026年末の結果は、まだ分かりません。ほかの年の年間成績と比較するときも、2026年だけは年の途中の数字だと意識しておきたいですね。
年ごとに振り返るときに、分けて考えたいこと
今回の5つの年から確認できるのは、年末の増減だけでは、その年の途中の動きまでは分からないということです。
たとえば、株価が1万円上がったとしても、出発点が2万円の場合と5万円の場合では、上昇した割合が違います。これは仮の計算例ですが、前者なら50%、後者なら20%です。金額と割合を分けて見ると、水準の違う年も比べやすくなります。
また、日経平均は東証プライム市場から選ばれた225銘柄で算出する株価平均型の指数です。日本の上場株すべてが同じように動くわけではなく、自分が保有する銘柄の値動きとも一致しません。(日経平均の公式概要)
通常の日経平均は配当を含まない株価指数です。配当の受取りや再投資を含めた投資成果とも区別が必要です。配当も加味した別の指数には「日経平均トータルリターン・インデックス」があります。(日経の指数説明)
指数の仕組みは、以前の「日経平均株価とは?」でも整理しました。今回より長い期間を見たい方は、バブル期からの日経平均を振り返った記事もあわせてどうぞ。
年末の結果、途中の値動き、比較する出発点。この三つを意識すると、日々のニュースも少し違って見えてきます。
過去の上昇や回復は、これからの利益を保証するものではありません。次の買い時・売り時を決める答えとしてではなく、市場の動きを長い時間軸で理解する手がかりとして振り返ってみてください。
ちゃぴっと
数値の出典と計算方法
- 終値は日経平均プロフィルの公式ヒストリカルデータと各年の公式リポートで確認しました。本文では解説に必要な数値に絞っています。
- 前年末比は「対象日の終値 ÷ 前年末の終値 − 1」を百分率にし、小数第3位を四捨五入して小数第2位まで表示しています。2022年の計算基準は2021年末の28,791.71円です。原典のリポートと端数処理が異なる場合があります。(2021年末の公式記録)
- 2022〜2025年は各年の最終取引日の終値、2026年は11月2日の終値を使っています。2026年の前年末比は年初来の途中経過で、年率換算していません。6月の高値との比較も終値同士です。
- チャートの閲覧先はTradingView、本文中の価格の確認元は日経の公式資料です。リンク先の表示は更新されるため、本文の基準日と分けてご確認ください。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の銘柄・商品の売買を推奨するものではありません。


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