【高配当株分析】配当利回りランキング上位は買っていい?単純TOP10の罠と「長期保有できる高配当株」TOP10

高配当株分析

40代会社員のちゃぴっとです。

前回の【高配当株とは何か】に続いて、高配当株分析シリーズ第2弾は「配当利回りランキング」がテーマです。

「配当利回りランキングの上位から買えばいいんでしょ?」——高配当株を始めるとき、誰もが一度は思うことです。でも、ランキング上位をそのまま買うのは、たいてい失敗のもと。利回りが高いのには、たいてい高いなりの理由があります。

この記事では、まず本当の配当利回りランキングTOP10(2026年6月8日時点)を見て「なぜ上位をそのまま買ってはいけないのか」を確認し、そのあとで私が考える「長期保有できる高配当株」ランキングTOP10を紹介します。

私の基本スタンスは前回と同じく「長期保有を前提に高配当株を買う」こと。だから利回りの数字だけでなく、「何年も持ち続けられる銘柄か」という視点でランキングを読み解いていきます。


まず結論:利回りランキング上位=買い、ではない

見るランキング中身長期保有向きか
単純な配当利回りTOP小型不動産・REIT・特別配当など❌ 罠が多い
連続増配 × 利回り3%以上増配実績のある中堅・大型⭕ 候補になる

配当利回りは「1株配当 ÷ 株価」で決まります。つまり、株価が下がれば利回りは自動的に上がる。業績悪化で株価が急落した銘柄が、見かけ上「高利回り」になってランキング上位に来ることは珍しくありません。

利回りランキングは「お買い得銘柄リスト」ではなく、「なぜ高いのかを一つずつ確認するための入口」だと考えるのが正解です。


パート1:単純配当利回りランキングTOP10(2026年6月8日時点)

まずは、東証全市場の予想配当利回りランキングの上位10銘柄です(Yahoo!ファイナンス・2026年6月8日時点)。

順位銘柄名コード配当利回り株価業種ざっくり
1ムゲンエステート32997.75%1,678円不動産(中小型)
2ブランジスタ61767.22%900円情報・小型
3フジコピアン79577.17%1,645円化学・小型
4ディーエムエス97827.11%3,265円サービス・小型
5ダイドーリミテッド32057.08%706円繊維・小型
6ジャパン・ホテル・リート89856.90%75,000円REIT
7インヴィンシブル投資法人89636.80%60,000円REIT
8翻訳センター24836.78%2,065円サービス・小型
9ユーラシア旅行社93766.64%753円サービス・小型
10マリモ地方創生リート34706.62%106,500円REIT

利回りはどれも6〜7%超え。前回の記事で「5%超えは業績や配当性向を念入りにチェックしないと危険」と書きましたが、このランキングはまさにその警戒ゾーンです。

TOP10を見て気づく3つのこと

① 知らない会社・小型株が多い

トヨタや三菱商事のような誰もが知る大企業は、ここにはほとんど出てきません。上位は時価総額の小さい中小型株に偏っています。小型株は業績や株価の振れ幅が大きく、配当も安定しにくい傾向があります。

② REIT(不動産投資法人)が混ざっている

6位・7位・10位はいずれもREIT(J-REIT)。REITは利益の大部分を分配する仕組み上、もともと分配金利回りが高めに出ます。株(個別企業)の「配当」とは性質が違うので、同じランキングで横並びに比較しても意味が薄いです。

③ 利回りが高い=株価が安く放置されている可能性

利回りは株価が下がると上がります。上位の小型株のなかには、業績や成長性への不安から株価が安く放置され、結果として利回りが高く見えているケースが含まれます。これがいわゆる「高配当トラップ」の入口です。

⚠️ ポイント:利回りランキング上位は「お得な順」ではなく、「市場が高い利回りを要求している(=リスクを織り込んでいる)順」とも読めます。数字の高さに飛びつかないことが、高配当株投資の最初の関門です。


パート2:「長期保有できる高配当株」ランキングTOP10

では、長期保有を前提にするなら、どんな高配当株を見ればいいのか。

私が重視するのは、前回挙げた5指標のうち特に「連続増配年数」です。何年も連続で配当を増やしてきた会社は、業績がそれなりに安定していて、株主還元の意思も明確。一時的な高利回りとは違い、「持ち続けるほど報われやすい」高配当株です。

そこで、「連続増配20年以上 × 配当利回り3%以上」という条件で絞り込んだのが次のランキングです(連続増配年数・利回りはDiamond ZAi・2026年6月1日時点のデータをもとに、利回りの高い順に並べ替え)。

順位銘柄名コード連続増配配当利回りセクター
1高速750422年4.29%包装資材卸
2リコーリース856626年4.26%リース
3芙蓉総合リース842421年4.20%リース
4みずほリース842521年4.16%リース
5三菱HCキャピタル859327年4.01%リース
6プラネット239121年3.69%情報基盤
7サンドラッグ998924年3.66%ドラッグストア
8サンエー265923年3.54%小売(沖縄)
9SPK746628年3.33%自動車部品卸
10リンナイ594724年3.16%給湯器

パート1の「利回りだけ」ランキングとは、顔ぶれがガラッと変わりました。利回りの数字は6〜7%から3〜4%台に下がりますが、その代わりに20年以上ずっと増配を続けてきた実績がついてきます。

このランキングから読み取れること

① リースセクターが圧倒的に強い

TOP5のうち4社(リコーリース・芙蓉総合リース・みずほリース・三菱HCキャピタル)がリース会社。リース業は景気に左右されつつも収益が安定しやすく、連続増配と高利回りを両立しやすいセクターです。なかでも三菱HCキャピタルは27年連続増配と、日本を代表する連続増配株のひとつです。

② 利回り4%超えでも「増配実績」があれば見方が変わる

パート1では「利回り7%は警戒ゾーン」でしたが、こちらのTOP5は利回り4%超えでも20年以上の連続増配という裏付けがあります。同じ「高利回り」でも、安く放置された結果の4%なのか、増配を積み重ねた末の4%なのかで意味はまったく違います。

③ 私の保有銘柄も入っている

5位の三菱HCキャピタル(8593)は私の保有銘柄。さらに、私が持っているKDDI(9433)も連続増配24年・利回り約3.1%で、実は「20年以上×3%以上」の条件を満たしています(利回りの差でTOP10から僅差で外れただけ)。「長く増配してきた会社を長く持つ」のが、私のポートフォリオの軸になっています。


高配当株を選ぶときの5指標(おさらい)

ランキングはあくまで入口。実際に買うかどうかは、前回まとめた5つの指標で一社ずつ確認します。

指標目安チェックする理由
① 配当利回り3%以上(5%超は要警戒)高すぎる利回りは株価下落・トラップのサイン
② 配当性向50%以下が安心高すぎると業績悪化時に減配しやすい
③ 連続増配年数5年以上が望ましい株主還元の意思と業績の安定を示す
④ 業績の安定性売上・営業利益が右肩上がり/横ばい業績が振れると配当も振れる
⑤ PER / PBR割安水準か株価下落リスクが相対的に小さい

パート2のランキングは、このうち①利回り・③連続増配の2つで先に絞り込んだものです。ここから先は、②配当性向・④業績・⑤割安度を一社ずつ見て、最終的に「自分が長く持てるか」を判断していきます。


高配当トラップを見分ける3つの質問

ランキング上位の銘柄に出会ったら、買う前に次の3つを自問してみてください。

Q1. なぜ利回りがこんなに高いのか?
→ 株価が安く放置されているだけなら、その理由(業績不安・成長性の欠如)を確認する。

Q2. その配当は「続けられる」配当か?
→ 配当性向が高すぎないか、特別配当・記念配当で一時的にかさ上げされていないかを確認する。

Q3. 5年後も増配 or 維持していそうか?
→ 連続増配の実績があるか、業績が安定しているかで判断する。

この3つに自信を持って答えられない銘柄は、利回りが高くても見送る。これが私の高配当株投資のルールです。


まとめ:ランキングは「順位」ではなく「理由」を見る

項目内容
単純利回りTOP小型株・REIT・トラップが多く、そのままは買えない
長期保有向き「連続増配 × 利回り3%以上」で絞ると顔ぶれが変わる
強いセクターリース業(連続増配×高利回りを両立しやすい)
最終判断5指標+「トラップ3つの質問」で一社ずつ確認

配当利回りランキングは、「お得な順に並んだ買い物リスト」ではありません。利回りが高い理由を一つずつ確かめ、「長く持てる銘柄か」を見極めるための入口です。

数字の高さに飛びつかず、増配の実績と業績の安定を確認する。それだけで、高配当トラップの大半は避けられます。

次回の高配当株分析シリーズでは、このランキングに出てきた連続増配株を1銘柄ずつ深掘りしていく予定です。


データ出典・基準日
・単純配当利回りランキング:Yahoo!ファイナンス(2026年6月8日時点)
・連続増配年数・利回り:ダイヤモンドZAi「連続増配株ランキング」(2026年6月1日時点)
・東証プライム平均利回り:約2.35%(2026年5月時点)
※配当利回り・株価は日々変動します。実際の投資判断時には最新の数値をご確認ください。
※本記事は個人の投資記録および情報提供を目的としたものであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資の最終判断は、必ずご自身の責任と判断で行ってください。


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