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40代会社員のちゃぴっとです。
新NISAの積立先として、いま圧倒的な人気を集めているのが「オルカン」——正式にはeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)という投資信託です。「とりあえずオルカン積んでおけば大丈夫」なんて言われ方もするくらい、定番中の定番になりました。
でも、いざ買っている人に「オルカンって、実際に何を持ってるの?」と聞くと、意外と答えられなかったりします。「全世界の株」というのは分かっても、その中身がどんな国・どんな会社で構成されているかまでは、あまり知られていません。
そこで今日は、オルカンの“中身”を数字で開けてみます。ここ最近、日経平均・TOPIX・NYダウ・ナスダックといった指数を解説してきましたが、その総仕上げとして「じゃあ、それを丸ごと買えるオルカンの中身はどうなってるの?」を見ていきましょう。
(指数のシリーズもあわせてどうぞ → 日経平均株価とは?/TOPIX(東証株価指数)とは?/NYダウとは?/ナスダックとは?)
そもそもオルカンとは?
オルカンは、「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(MSCI ACWI)」という指数に連動することを目指した投資信託です。この指数は、先進国から新興国まで、世界の株式市場を丸ごとカバーするように作られています。
対象となるのは、先進国23カ国+新興国24カ国=あわせて47の国・地域。組み入れの対象となる銘柄数は時期によって変わりますが、およそ2,500銘柄(2026年時点)にのぼります。オルカンを1本買うだけで、この2,500ほどの会社にまとめて分散投資できる、というわけです。
そしてもうひとつ大事なのが、計算方式です。オルカンが連動するMSCI ACWIは、「時価総額加重型」——会社の規模(時価総額)が大きいほど、指数への影響が大きくなるしくみです。これは、以前解説したTOPIXと同じ考え方です。NYダウや日経平均の「株価平均型」とは違い、株価の高さではなく“会社の大きさ”で重みが決まる。ここがポイントになります。
中身①:国・地域別の比率
まず、オルカンが「どの国」に投資しているかを見てみましょう。「全世界」と名前がついているので、世界中に均等に分かれているイメージを持つ方も多いのですが、実際はかなり偏りがあります。
| 国・地域 | 比率(概算) |
|---|---|
| アメリカ | 約63% |
| 日本 | 約5% |
| イギリス | 約3% |
| カナダ | 約3% |
| その他の国・地域 | 残り |
(2026年時点の月次レポート等をもとにした概数。比率は日々変動します。)
いちばんの驚きは、アメリカだけで全体の6割強を占めているという点ではないでしょうか。先進国・新興国あわせて47カ国に投資していると言っても、その実態は「アメリカがかなりの部分を占め、残りを世界中の国々で分け合っている」という姿なんです。
ちなみに先進国と新興国の比率でみると、先進国が約9割、新興国が約1割。「全世界」といっても、中身の主役は先進国、とくにアメリカだということが分かります。
中身②:組入上位銘柄
次に「どの会社」に投資しているかを見てみます。2026年8月末時点の、組入比率の大きい上位銘柄がこちらです。
| 順位 | 銘柄 | 国 |
|---|---|---|
| 1 | エヌビディア | アメリカ |
| 2 | アップル | アメリカ |
| 3 | マイクロソフト | アメリカ |
| 4 | アマゾン・ドット・コム | アメリカ |
| 5 | アルファベット(グーグル) | アメリカ |
| 6 | ブロードコム | アメリカ |
| 7 | 台湾積体電路製造(TSMC) | 台湾 |
| 8 | メタ・プラットフォームズ | アメリカ |
(2026年8月末時点の月次データより。比率・順位は変動します。9位以降にはテスラやマイクロン(半導体)などが入れ替わりで並びます。)
顔ぶれを見て、「あれ、どこかで見たな」と思いませんか。そう、これはナスダックやNYダウの記事で登場した、アメリカの巨大ハイテク企業とほぼ同じメンバーです。エヌビディア、アップル、マイクロソフト……上位はアメリカのテック企業がずらりと並びます。台湾のTSMC(半導体)が混じっているのが、「全世界」らしいところですね。
つまりオルカンは、名前こそ「全世界」ですが、上位の顔ぶれはアメリカのハイテク大型株が中心。ここは知っておくと、値動きの理由が腑に落ちやすくなります。
中身③:業種(セクター)の偏り
国・銘柄と見てくると、業種の傾向も想像がつくと思います。オルカンの中身は、情報技術(IT)の比重が飛び抜けて大きいのが特徴です。
上の上位銘柄を見てのとおり、エヌビディア・アップル・マイクロソフト・ブロードコム・TSMCと、上位はIT・半導体系がずらり。これに次いで、金融、ヘルスケア、一般消費財(アマゾンなど)、通信サービス(グーグル・メタなど)が続きます。「世界中に分散」といっても、業種でみるとITの存在感が非常に大きい——これがオルカンの中身の実像です。
ここからわかること
オルカンの中身を開けてみて、見えてくるのはこういうことです。
- 「全世界」といっても、実態はアメリカが主役(6割強)。世界全体に均等ではありません。
- 上位はハイテク大型株が中心。だから米国のIT株が動くと、オルカンも大きく動きます。
- これは欠点ではなく、「時価総額加重型」だから当然の結果。いま世界で最も大きい会社(=アメリカの巨大テック)が、自動的に大きな比重を占めるようにできているのです。
だからこそ、面白いしくみもあります。時価総額加重型は、世界の主役が入れ替われば、指数の中身も自動で入れ替わっていく。将来アメリカ以外の国や、ITとは別の業種が伸びてくれば、オルカンの中身もそれに合わせて自然と変わっていきます。自分で銘柄を選び直さなくても、「そのときどきの世界の主役」を持ち続けられる——これがオルカン1本で世界分散、と言われる理由です。
私の使い方(等身大)
私自身も、インデックスの積立にはこのオルカンを使っています。世界全体の成長を、まるっと1本で持っておける手軽さが気に入っています。
そのうえで、私はオルカンに加えて全米株式(楽天VTI)も積み立てています。オルカンの中身がすでにアメリカ中心なのは承知のうえで、「もう少しだけアメリカに厚みを持たせたい」という、あくまで私なりの味付けです。これは正解・不正解の話ではなく、中身を知ったうえで自分の好みで組んでいる、というだけの話。まずはオルカン1本でもまったく問題ない、というのが私の考えです。
まとめ
オルカンの中身を、ポイントで整理します。
| 項目 | オルカンの中身 |
|---|---|
| 連動する指数 | MSCI ACWI(全世界株式) |
| 対象 | 先進国23+新興国24=47の国・地域/約2,500銘柄 |
| 計算方式 | 時価総額加重型(TOPIXと同じ考え方) |
| 国の比率 | アメリカが約6割強/日本は約5% |
| 上位銘柄 | アメリカのハイテク大型株が中心 |
| 業種 | 情報技術(IT)の比重が最大 |
「全世界に分散」という言葉のイメージと、実際の中身が少し違って見えたのではないでしょうか。中身を知ったうえで積み立てると、値動きの理由も腑に落ちやすくなります。自分が何に投資しているのかを知ること——それが、長く続けるいちばんの近道だと思っています。
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