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40代会社員のちゃぴっとです。
「ナスダックが上がった」「ハイテク株はナスダック」——投資のニュースで、この言葉をよく耳にしますよね。アップルやエヌビディアといった、いま世界を引っ張るテック企業の名前とセットで語られることが多い印象です。
ここ数日、日経平均・TOPIX・NYダウと、日本と米国の代表的な指数を解説してきました。今日はその締めくくりに「ナスダック」を初心者向けにかみ砕いてみます。ナスダックのいちばんの個性は、中身が「ハイテク・グロース(成長)企業」に大きく偏っていること。ここを押さえると、ニュースの意味がぐっと立体的になりますよ。
(ほかの指数もあわせてどうぞ → 日経平均株価とは?/TOPIX(東証株価指数)とは?/NYダウ(ダウ平均株価)とは?)
そもそも「ナスダック」とは?
まず整理しておきたいのが、「ナスダック」は本来、株式市場(取引所)の名前だということ。ニューヨーク証券取引所(NYSE)と並ぶ、米国を代表する2大市場のひとつです。
ナスダックが開設されたのは1971年。じつは世界で初めての電子(コンピュータ)取引所として生まれました。取引所のフロアで人が売買する従来のスタイルではなく、コンピュータのネットワーク上で売買を成立させる——いまでは当たり前のしくみを、世界に先駆けて始めた市場なんです。
そんな成り立ちもあって、ナスダックには新しいテクノロジー企業やベンチャー企業が上場しやすいという土壌ができました。アップルもマイクロソフトも、まだ小さかった頃にナスダックへ上場し、そこから世界的企業へと育っていきました。「これからの会社が集まり、育つ市場」——それがナスダックの人柄のようなものです。
そして、このナスダック市場に上場する銘柄の値動きを指数にしたものが、ニュースでよく聞く「ナスダック総合指数」や「ナスダック100」です。次で、この2つを整理していきます。
「ナスダック総合指数」と「ナスダック100」の違い
ややこしいのが、「ナスダック」と名のつく指数が2つあること。ニュースで単に「ナスダック」と言われるとき、どちらを指しているのか混ざりがちです。ここを表で区別しておきましょう。
| 項目 | ナスダック総合指数 | ナスダック100 |
|---|---|---|
| 対象 | ナスダック市場のほぼ全銘柄 | ナスダックの主力企業を厳選 |
| 銘柄数 | 約3,000社以上 | 100社(金融を除く) |
| 算出開始 | 1971年〜 | 1985年〜 |
| イメージ | ナスダック市場「全体」の体温計 | ナスダックの「エース級」を集めた精鋭版 |
ざっくり言うと、総合指数は「ナスダック市場まるごと」、ナスダック100は「その中の主力100社」です。投資信託やETFの世界でよく登場するのは、じつは「ナスダック100」のほう。「ナスダック100に投資」という商品名を見かけたら、この精鋭版のことだと思ってください。
なお、ナスダック100はあえて金融(銀行など)を除いているのも特徴です。そのぶん、テクノロジー企業の色がいっそう濃く出るしくみになっています。
中身は「ハイテク・グロース企業」に大きく偏っている
ここがナスダック最大の個性です。日経平均やTOPIX、NYダウと決定的に違うのが、構成銘柄がハイテク・グロース(成長)企業に大きく偏っているという点。
上位には、アップル、マイクロソフト、エヌビディア、アマゾン、アルファベット(グーグル)、メタ(旧フェイスブック)、テスラといった、いわゆる巨大テック企業がずらりと並びます。日本でも名前を知らない人はいない、という顔ぶれですよね。
これは、幅広い業種をまんべんなく含む日本のTOPIXや、多業種をバランスよく集めたNYダウとは対照的です。ナスダックは「これから伸びる会社」「テクノロジーで世界を変える会社」に思いっきり寄っている——そう捉えると分かりやすいと思います。だからこそ、AI・半導体・クラウドといった成長テーマのニュースに、いちばん敏感に反応する指数でもあります。
どうやって計算している?(時価総額加重型)
計算方法も見ておきましょう。ナスダック総合指数もナスダック100も、「時価総額加重型」という方式で算出されています。これは、日本のTOPIXとまったく同じ考え方です。
時価総額加重型では、会社の規模(時価総額=株価×発行株式数)が大きい会社ほど、指数への影響が大きくなります。株価そのものの高い・安いではなく、会社の「大きさ」で効き方が決まる、というイメージです。NYダウや日経平均の「株価平均型(値がさ株の影響が大きい)」とは、ここが対照的ですね。
この結果、時価総額が飛び抜けて大きい一部の巨大テック企業が、指数全体を大きく動かします。「今日のナスダックは上げ」でも、その中身は数社の値動きで決まっていることも珍しくない——この点は頭の片隅に置いておくといいと思います。
ハイテク中心ゆえの「値動きの大きさ」
もうひとつのクセが、値動きの荒さです。成長企業(グロース株)は将来への期待で買われるぶん、期待が高まれば大きく上がり、逆風が吹けば大きく下がりやすい。とくに、金利が上がる局面ではグロース株全体が売られやすく、ナスダックはその影響を強く受けます。
上がるときの勢いも、下がるときの深さも大きい——リターンとリスクが表裏一体なのが、ナスダックという指数の性格です。
ナスダックで「わかること」と「わからないこと」
便利な指数ですが、万能ではありません。整理しておきます。
わかること
- いま「ハイテク・成長株」に資金が向かっているか、離れているか
- AI・半導体・クラウドなど、成長テーマへの市場の期待感
- 世界のテック企業の、大きな流れ
わかりにくいこと
- 米国株「全体」の姿(テック偏重なので、市場全体の平均とはズレます)
- 金融や資源など、テック以外の業種の動き
米国株全体を広く見たいときは、500社をカバーする「S&P500」や、テック以外もバランスよく含む「NYダウ」のほうが向いています。ナスダックは「米国のハイテク・成長株の勢いを測る体温計」、くらいの距離感で見るのがちょうどいいと思っています。
ナスダックに投資することもできる
「ナスダックそのものを買えないの?」という疑問も出てきますよね。答えは、ほかの指数と同じく買えます。
とくに「ナスダック100」に連動する投資信託やETFは人気で、代表的なものにQQQという米国ETFがあります。日本の証券会社で買える投資信託にも、ナスダック100連動型がいくつもあります。ただし、前の項でも触れたとおり値動きが大きめなので、「値上がりも下落も大きい」という性格を理解したうえで付き合うのが大事だと思います。
(投資信託とETF、それぞれの違いや使い分けは別の記事にまとめています。あわせてどうぞ → 投資信託とETFの違いは? — 両方持っている私の使い分け)
私の使い方(等身大)
私自身は、米国株のインデックスは全米株式(楽天VTI)の投資信託を積み立てています。ナスダック100のようにテックへ絞るのではなく、米国の会社をまるっと幅広く持っておきたい、という考えからです。これは正解・不正解の話ではなく、あくまで私の選び方。ナスダック100の力強さに惹かれる気持ちは、正直よく分かります。
そのうえで、ナスダックの数字は毎朝ちらっとチェックしています。ハイテク株に今どれくらい勢いがあるかは、相場全体の温度感を読むのに役立つからです。私にとってナスダックも、「投資対象」というより「相場を読むものさし」。そんな距離感で付き合っています。
まとめ
ナスダック(総合指数)のポイントを、同じ米国指数のNYダウと並べて整理します。同じ米国の指数でも、中身も計算方法もこれだけ違うんです。
| 項目 | ナスダック総合指数 | NYダウ |
|---|---|---|
| 何の数字? | ナスダック市場のほぼ全銘柄(約3,000社超) | 米国を代表する30社 |
| 中身の色 | ハイテク・グロース企業に大きく偏る | 多業種のバランス型 |
| 計算方法 | 時価総額加重型(規模の大きい会社の影響大) | 株価平均型(値がさ株の影響大) |
| 値動き | 大きめ(成長株中心・金利に敏感) | 相対的に穏やか |
| 投資は? | ナスダック100連動の投信・ETF(QQQなど)で可能 | 連動の投信・ETFで可能 |
「ナスダックが上げた・下げた」というニュースが、「あ、いまハイテク株にお金が向かって(離れて)いるんだな」と読めるようになったら嬉しいです。日経平均・TOPIX・NYダウと見比べると、世界の相場が今どこを向いているのか、だんだん体感でつかめるようになってきますよ。
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