40代会社員のちゃぴっとです。
私は2024年1月に ウェルシアホールディングス(3141) を100株買いました。当時の株主優待は 選べる代替品の中にお米(新潟県産コシヒカリの新米)があり、それが魅力 で選んだ銘柄です。
それから約2年経った 2025年12月1日、ウェルシアは ツルハホールディングス(3391) との 株式交換 によって完全子会社化され、上場廃止。私の手元のウェルシア100株は、自動的に ツルハHDの株 115株 に置き換わりました。
「TOB」と並ぶM&Aの形である 株式交換。実際に体験してみると、TOBとは違う動き方をすることが分かります。この記事ではその仕組みと、私の手元で何が起きたかを順番に説明します。
株式交換ってどんなM&A?
株式交換は、ある会社の株主が持っていた株を、別の会社の株と「決められた比率で」交換させる仕組み です。
ざっくり言うと:
- A社の株主が、B社の株主に変わる
- 株数は「交換比率」に従って自動で計算される
- 株主側に「応募する/しない」の選択肢はなく、効力発生日に自動的に切り替わる
- A社は B社の完全子会社になり、上場廃止 になる
TOB(株式公開買付)との違い
| 観点 | TOB | 株式交換 |
|---|---|---|
| 取引の対価 | 現金 | 買付者側の株 |
| 株主の選択 | 応募/市場売却/保有継続の3択 | 基本的に自動切り替え(反対株主の買取請求はあり) |
| 上場廃止までの動き | TOB成立後にスクイーズアウト | 効力発生日に一気に切り替わる |
| 適用例 | 完全子会社化・上場廃止全般 | 経営統合・グループ再編 |
つまり、株式交換は 「現金を払わずに、自社の株を発行して相手会社を取り込む手段」。買い手側にとっては手元現金を温存できるメリットがあり、よく経営統合の場面で使われます。
ウェルシア × ツルハの統合スケジュール
| 日付 | 出来事 |
|---|---|
| 2024年2月28日 | ツルハ・ウェルシア・イオンが経営統合の協議開始を公表 |
| 2025年4月11日 | 株式交換契約締結 |
| 2025年11月27日 | ウェルシアHD 東証プライム上場廃止 |
| 2025年12月1日 | 株式交換の効力発生(ツルハHDが完全親会社化) |
統合後の規模は 売上高2兆円超、日本最大のドラッグストアチェーン。両社の親会社はイオンで、その傘下でドラッグストア事業を一本化する形になりました。
株式交換比率
ウェルシア1株 → ツルハHD 1.15株
つまり、ウェルシアを100株持っていた私は、ツルハHD 115株 の株主になりました(端数の処理はなく、すべて株数で配分された形)。
私の手元で起きたこと
時系列で見ると、こんな動きでした。
| 日付 | 動き | 詳細 |
|---|---|---|
| 2024年1月19日 | ウェルシアHD(3141) 買付 | NISA成長投資枠で100株 @2,375円(取得237,500円) |
| 2025年11月28日 | ウェルシア 出庫 | 上場廃止(11/27)に伴う処理 |
| 2025年11月28日 | ツルハHD(3391) 入庫 | 100株 + 15株 = 115株(@2,065.21円相当) |
NISAの取得簿価はどうなった?
ここがポイント。NISA枠での取得簿価237,500円は、そのままツルハHD 115株に引き継がれました。1株あたりに直すと:
- 237,500円 ÷ 115株 = 約2,065.21円/株
つまり「NISAの非課税枠は維持されたまま、保有銘柄だけが入れ替わった」という状態です。
私が買ったときと変わったこと/変わらないこと
| 観点 | ウェルシア時代 | ツルハHDになってから |
|---|---|---|
| 銘柄コード | 3141 | 3391 |
| 株数 | 100株 | 115株 |
| 取得簿価(NISA枠の金額) | 237,500円 | 237,500円(変わらず) |
| 株主優待 | お米(新潟県産コシヒカリ新米)→ 2025年に廃止 | 5,000円分の株主ギフト券(100株以上) |
| 配当 | ウェルシアの配当 | ツルハHDの配当(2027年2月期予想 1株48円) |
ウェルシア優待の「お米」選択肢は2025年に廃止
ここでもうひとつ、買った後に起きた話を。
私がウェルシアを買った2024年1月当時、株主優待には 代替品の選択肢のひとつとして「新潟県産コシヒカリの新米」 が含まれていました。米好きの私にはこれが嬉しくて、買付の決め手のひとつになっていました。
ところが 2025年1月21日、ウェルシアHDが発表:
株主優待制度の代替品の一つとして用意していた新潟県産コシヒカリの新米を廃止する
ポイントは「優待制度そのものが廃止されたわけではなく、代替品のひとつだったお米だけが廃止された」こと。残りの代替品(株主優待券など)は引き続き提供される形でした。
理由として「直近の代替品送付数や市場環境を勘案し、見直しを行う」とアナウンスされましたが、実質的には 米価高騰 の影響でコストが合わなくなったため、と受け止められています。
このニュースが出た日、ウェルシア株は9営業日ぶりに反落。米目当てで持っていた個人投資家からの売りが集まりました。
ウェルシア優待自体は その後も2025年11月27日の上場廃止まで継続、株式交換でウェルシアが上場廃止になった時点で完全に終了しました。
株式交換の発表時、私は売らなかった
経営統合の方向性は2024年2月から市場に出ていたので、私も認識はしていました。
ただ、売る気はありませんでした。理由は:
- イオン傘下のドラッグストア最大手という事業基盤
- 株式交換比率1:1.15で、ウェルシア株主に不利な内容ではないと判断
- NISA枠で買った銘柄を、優待の有無や統合だけで売るのはもったいない
結果としては、効力発生日(2025/12/1)にスムーズに切り替わり、自分が能動的に何かする必要はありませんでした。「持っていれば自動で次の株主になる」というのが株式交換の楽な点でもあり、自分の判断を介在させられない不自由な点でもあります。
ツルハHDの現状と保有状況(2026年5月15日終値時点)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 銘柄 | ツルハホールディングス(3391) |
| 株数 | 115株(NISA成長投資枠) |
| 取得簿価 | 2,065.21円(株式交換で引き継がれた金額) |
| 取得総額 | 237,500円 |
| 現在値 | 2,106.5円(2026/5/15 終値) |
| 評価額 | 242,247.5円 |
| 含み益 | +4,747円(約+2.0%) |
| 年間配当(2027年2月期予想) | 1株48円 × 115株 = 5,520円(NISA非課税) |
| 株主優待 | 5,000円分の株主ギフト券(100株以上) |
含み益は 約+4,747円 とほぼ建値近辺。直近で年初来安値(1,993円)を付けた翌日に+4.72%急反発した日の終値です。
ツルハHDの優待は「2026年2月期から100株優待が新設」
ここが今回の体験で一番面白いポイント。ツルハHDは2026年2月期から100株保有で5,000円分のギフト券優待を新たに設けました。
- 権利確定:毎年2月末日
- 100株以上保有で 5,000円分のツルハグループギフト券
- 発送:5月下旬の株主総会後
- 使用範囲:ツルハグループ各店+ウェルシアグループ各店で利用可能
- 有効期限:発行から6ヶ月
私は2025/12/1の株式交換で115株保有になっているので、2026年2月末の権利確定をクリア。今月(2026年5月末)にギフト券が届く予定 です。元ウェルシア株主にとっては「お米の選択肢は2025年に消え、ウェルシアの優待制度自体も株式交換で終了、その代わりツルハHDの新設100株優待でギフト券として戻ってきた」という流れ。100株優待が新設されたタイミングは、元ウェルシア株主の取り込みを意識した施策にも見えます。
今後の方針:115株を長期保有
売る予定はありません。115株のまま長期保有 していきます。
理由は3つ。
- 日本最大のドラッグストアチェーン:売上2兆円超のスケールで業界トップに立った
- NISA非課税の配当:年間5,520円が手取りでそのまま入る
- 株主優待5,000円分:100株以上で受けられる現物価値
「ウェルシア優待のお米の選択肢が好きで買ったのに、お米は廃止され、その後の株式交換で別の会社の株主になり、優待も別物になった」 — これは想定していなかったストーリーですが、ツルハHDというより大きな会社の株主になれたのは、結果としては悪くないと感じています。
まとめ:株式交換は「気づいたら別会社の株主になっている」M&A
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 体験したM&A | ウェルシア(3141) × ツルハHD(3391) 経営統合 |
| 形態 | 株式交換(ツルハHDを完全親会社、ウェルシアHDを完全子会社) |
| 効力発生日 | 2025年12月1日 |
| 株式交換比率 | ウェルシア1株 → ツルハHD 1.15株 |
| 私の動き | 何もしなかった(自動切り替えで115株のツルハHD株主に) |
| NISA取得簿価 | 237,500円のまま引き継がれた |
| 結果 | ツルハHD 115株、含み益+約4,700円、優待5,000円分・年配当5,520円 |
TOBは「応募する/市場で売却する/保有を続ける」の3択ですが、株式交換は基本的に自動切り替え。能動的な選択肢はほぼなく、効力発生日に持ち株が別の会社の株に変わります。
ドラッグストア業界の再編は今後も進む可能性が高い領域。「気づいたら別の会社の株主になっていた」という経験は、長く投資を続けていれば誰でも遭遇しうる場面のひとつだと思います。


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